管理職とプレーヤーの狭間で
2021/07/24
最近管理職とプレーヤーの狭間で足掻いている。
私は一応管理職らしいのだがめっきりプレーヤー気質で、管理職かどうかを気にしたこともないので自分が管理職だと気付いたのは二週間くらい前だった。私は毎日元気にプロジェクト前線で課題爆破処理している戦闘員って感じで、気に入らなければ全部自分でやりなおしてしまういわゆる”潰すマネージャー”の典型である。チーム作るのはいいけどドラゴンボールみたいな最強チームじゃなきゃ嫌で、できない人にはとことん厳しいのだが、会社からそれじゃだめだ、もっと一人一人の素質を見て、”管理者”らしくしろと言われている。
私は死ぬまで現場で働きたいと思っているので、58歳で役職定年、60歳で再雇用みたいな会社に給料役割を振り回されるキャリアはごめんである。一方でそのあたりの歳になれば、モノを言うのは己のスキルとお客さんとの強固な信頼関係のみになる。クソババアでも、すごいスキルあるんだからあの人に頼もう、みたいなポジションを狙いたい。あの人がいればこのプロジェクト大丈夫、というエースでいたい。だからできない人をうまく使うことに頭と時間を使ったり、社内政治とかごますりとかに時間やアテンションをするのがバカらしい、そんなのに時間を割きたくない、腕一本で勝負したい、と思っている。それにまだ一応30半ばで、現場を離れる歳ではない。まだまだ現場で鍛錬しなければならない。現場で学ばなければならないことは死ぬほどある。
そういう想いはベトナムで駐在をやる上で強くなった。ベトナムでは定年前の最後のキャリアとして現法社長になる人も多くて、しかし実際そこから日本で栄転する人って悲しいかなあまりいない。特に手に職がない営業系だとより厳しい。私は専門職なのでまだいいけど、専門性がない人だと定年前後で庭いじりへ一直線っていうのは結構ありえるし実際見てきた。私はそれ、物理的に死ぬより怖い。健全な精神は仕事をしてこそ生かされるもので、ぼーっとして日々を送ってしまったら、精神の生き殺しに等しい。3ヶ月の産休でさえ辛かったのに、定年退職などできるとは思えない。
ありがたいことにうちの会社にはマネージャーパスとスペシャリティーパスというのがあって、後者は私みたいな技術者系に向いているパスなんだけども、そっちを選ぼうとしたら「汎用性命の駐在にそんなのないから」と一蹴された。確かに。
ただ上司が言っていて一つ心に響いたのは、仕事をとるには、母体の大きさが信用の決め手になる、お客さんは細かいスキルなんか聞いてもわからないから、最終判断材料は母体の大きさ、ブランドなのだと。だからチームを大きくすることは重要なのだと言っていて、それはなるほどと思った。仕事をとるためという名目ならチームを大きくするというのは意欲的にできるかもしれない。
先日超有名な女性起業家の人と話す機会があったのだけど、60過ぎてたけどバリバリ現役だった。TEDにも出ている人とのこと。歳取って風格が出て、マーケットリーダーで、そこそこ技術もわかって、自分で全てハンドリングしているので終わりを自分で決められるのは楽しいだろうなぁと思った。私もこうなりたい、かもしれない。。
まぁつまり今キャリアの持っていき方を結構考えることが多くて、組織の管理者となることの自分のメリットと、そもそも自分に合うか(合わない気がするが我慢できるか)というのを見定めるタイミングに来ている。まだ3年くらいはマネージャーロールやってもいいし人生経験にやるべきだと思うけど、そのあとどうしようと。日本に戻ってスペシャリティーパスに入っても、定年以降の課題が消えない。
みなさんの中で、こうしたらよかった、だめだったという学びがあったら参考までに教えてもらいたいです。なんかいつもと毛色が違う記事になりました。うーん、悩み中。
1/11 追記 答えを見つけました。