ノトニクル

ノトがベトナムのどこかをうろつきます。

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2021テト ダクノン山アタック Day2

      2021/08/15

朝、しとしと雨が降っている。朝旦那さんが作ったブンを食べる。地鶏を煮込んだスープにメンマがたんまり乗っていて、なかなか美味しい。

何もすることなくて暇すぎるので、昼飯用に昨日余ったご飯でチャーハンを作る。今回中華調味料のウェイパー持参である。何がなくともこれさえあれば味が決まる。イタリアまで料理修行に行った人間の発言とは思えない。

雨は降ったり止んだりした後昼頃にザアザア降り出した。トタン屋根に当たって煩い。AirPods Proでノイズキャンセルして本を読む。AirPodsを持ってるので、しかもわりと最近買ったばかりなのでProを買うか数ヶ月迷いに迷ったが、結局買った後毎日使っている。tini world(キッズルーム)で騒音遮音、オフィスで部下のアホな質問遮音、義理実家で全て遮音。良い買い物だった。

何もすることがなくて4時までゴロゴロを極める。「白きたおやかな峰」がハッピーエンドじゃなかったのがまだショックで別の本を読む気にならない。そうこうしていたら旦那さんがマンゴーサラダを作るとかでマーケットに野菜を買いに行くのでついていく。中央通りを通ったらBach Hoa Xanhのチェーンスーパーが出来ていてびっくりした。大きな服屋も出来ていた。Ta dung湖のお陰でにわかに活気づいてきたのだろうか。ここまで発展してくると僻地の風上にも置けない。旦那さんの土地の地価も上がるかもしれない。いよいよ私の時代か?(旦那さんの所有物は私の所有物である)ベトナムドリーム見させてくれ。

帰路で“Bon Ka La Da”という道を通っていることに気付いた。近くに “Bon Ka La Yu”という通りもあった。明らかにベトナム語ではない。これは昔ここにボンカラヤ王国があって・・・みたいな話かもしれない。チャンパ王国みたいな。もしそうだったらかなり趣がある、ダクノンも捨てたもんじゃない。経済も文化も貧相かと思っていたけど意外といけるんじゃないか。ところがBon Ka La Daがどこの言葉なのか旦那さん含め誰も知らない。しかも一ミリも興味を示さない。六年間で「ドリアンが頭上に落ちて死んだ人はいるか」以外に私が提出した唯一の質問なのに。義両親の本名すらまだ聞いてないのに。全ダクノンをして迅速に調査して回答しろや。

しかし私の度重なる要求にも関わらず誰も情報収集をしようとしないので、しょうがなく自分で調べていたらどうやらムノン族やらモン族やらマ族の少数民族の言葉のようだとわかった。ダクノンにも少数民族がちらほらいて、たまに民族衣装を着て歩いている。ダクノンで発行している、ベトナム語、ムノン語、モン語の複数言語対応したニュースサイトまで見つけた。調査を続けていたら日系のサイトで「アジアアフリカ研究所」なる施設のページに辿り着いた。こんな役に立たないこと調べ上げて世の中好き者がいるよなぁと思ったら、その研究機関は出身大学の研究機関であった。

↑ダクノン省発行の少数民族ニュースポータル

そうやって一人引きこもって少数民族について調べていたら夕飯の時間になった。この日の夕飯はモツの八宝菜風、なかなか美味しい。ベトナムでモツはlongといって沢山出回っているのだけど、なんだか中身まで入っていそうで食わず嫌いであった。しかし食べてみたらなかなか美味しかった。ホーチミンに帰ったらこてっちゃんのパクリを作って、博多風もつ鍋も作ってみよう。

夕飯後、翌日の忘年会のために義父と旦那さんが庭でスピーカーの音響チェックを始めた。すこぶる煩いのでここでまたAirPods Proの出番である。みんな準備で出払ったので、一人音楽を聴きながらノリノリで勝手に台所の要らなさそうなものを捨てまくる。気になってた油のシミとかを積年の恨みとばかりに擦りまくる。冷蔵庫の中の台湾製の偽ワサビを寿司ポリスばりに捨てる。まじスパークジョイ。もはやどっちが姑かわからない。AirPods Proは素晴らしい仕事をするがそれでも粗雑なスピーカーから響く振動が酷い。湖に面する斜面の家なので地滑りが起きそうである。しかし一番迷惑そうなのはうちのコーギーであった。部屋の隅で片眉を上げて面食らった顔をしていた。

この日もストレスフリーで乗り切った。ペース配分出来ているのでまだ疲れはない。みんなの興味関心が娘に向かっているので誰にも話しかけられないというのも大きい。明日は大晦日、ここからが本番である。気を引き締めていこう。

尚結局最後までBon Ka La Daが結局何語なのかはわからなかった。

 - ベトナムをゆく

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