ノトニクル

ノトがベトナムのどこかをうろつきます。

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ベトナムの女性の日

   

ベトナムには年に2回「女性の日」というバレンタインみたいなイベントがある。これらはご想像通り、男性が女性に至れり尽くせりする日で、日本のバレンタインよりずっと熱が入ってる。ベトナム人のカップルでこの日にプレゼントを贈らない男性はいない。彼女の会社に直接花を郵送してくる男性も結構多い。女の子達は一日中でっかい花束を机の上に飾る。そしてその様子をフェイスブックに載せる。ベトナム的にはこれはリア充中のリア充である。
↑配達待ちのバラ
会社内では義理チョコのように義理バラを1本ずつ社員の女の子達に配る男子もいる。行動こそチャラいが、女性の強いベトナムでうまく世渡りしていくためにはスマートかつ安い投資である。もしあなたが日系の駐在かなんかでベトナムに来ているならこれを真似てみるもの手です。バラ1本2000ドン(10円)くらいだし、1本だと明らかに義理だから変に勘違いされることもないし、チョコばらまきみたいに一方通行でもないので手っ取り早く知り合える効率的な手段です。
さて我が家のケースだが、うちの旦那さんも私よりずっとロマンチストで、毎回せっせと花を買ってくる。去年の10月の女性の日は、私の訪問先のお客さんの事務所まで花束を抱えて迎えに来て、エントランスまで見送ってくれたお客さん達に見られ若干気恥ずかしい思いをした。でもまあしょうがない、そういう文化だし。その足でディナーに行き家路に着くと、リビングのテーブルにも綺麗な花の籠が飾られていた。旦那さんはこの日早めに仕事を上がって部屋を綺麗に掃除し、花をデコレーションしていたらしい。奥さん想いの素晴らしい旦那さんである。が、しかしいつも必ず何か手落ちがある。この日は旦那さんの母ちゃんが隣部屋から出現した。寝ていたらしく無造作に垂れ下がった長髪にパジャマ姿でぬぅ〜っと現れ、テーブルのダウンライトに照らされてどこのモアイかと思った。
私はロマンチストではないかもしれないが、それでも母ちゃんが旦那さんの気合のデコレーションを一番最初に堪能するのは心中穏やかではない。旦那さんには即時に、”女性の日に限らず””私に確認なく””義母のみならず親戚を””家にあげるな”と釘を刺しておいたので、それ以降旦那さんの管制の利く限りにおいては、帰ったら母ちゃんがいたということはなくなった。(勝手に上がっていたことはあったが)そして今年は今年で、私の度重なる叱責にもめげず、大きなバラの花束をどこかから買ってきてくれた。しかし今度はその大きな花束を活けられる花瓶がない。しょうがないのでうちにある一番大きいコップであるプロテインシェーカーに活ける。毎度何かと片手落ちなのである。
女性の日は街中の公園に花束を抱えて売りあるく若者達が溢れる。ホーチミン市の郊外に花市場があって、女性の日になるとあぶく銭稼ぎ目的の学生や無職のおっさん達がブーケ用の花を調達しに行き、せっせと束ねて売りさばくんだそうだ。でもみな同じことを考えるので、需要に対して供給過多で調達した花は売れ残り、夜にはバナナの叩き売りならぬバラの叩き売りが頻発する。しかもそれらのバラは35度近い外気に一日中晒されていたので、1日もすると枯れる。星の王子様に出てくるバラとはえらい扱いの違いである。
もしあなたが男性でベトナム人の彼女や奥さんがいるなら、女性の日にはとびきり大きくて傷んでいないバラの花束をあげましょう。変に凝って、小さな日本人好みの可愛らしいブーケにしたり、ひまわりにしてみたり、長く楽しめるからとプリザーブドフラワーにしたりしてはいけません。ベトナム人はそんな変化球を求めていないんです。下の写真のような直球のバラの花束ですよ!そしてこの日は何としても親戚の侵入を阻止しましょう。
バラで有名な店↓
38° flowers
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